動画制作のスケジュールと各工程の目安とは?依頼前に知っておきたい制作フロー

この記事の監修者

たにがわ せいま

谷川 誠真

年間1,133本のWEB CMや企業YouTubeを制作する映像制作会社、(株)ZiasPromotionの代表取締役。
技術会社である東京映像ビジネス動画制作センター(株)の代表も兼任。

フリーランスとしてWEBメディアのディレクションや登録者188万人のYouTubeチャンネルの編集ディレクターを経て、現在は映像制作会社と映像技術会社の2社を経営。

動画制作を依頼したいものの、企画から納品までの期間が読めず、公開日や社内確認の日程を決めにくいと悩む担当者は少なくありません

動画制作のスケジュールは、実写動画かアニメーション動画か、確認回数や素材準備の状況によって変わります。

本記事では、制作フローの全体像、各工程の期間目安、遅延を防ぐ進め方を紹介します。依頼前に流れを把握しておくと、制作会社との打ち合わせや相見積もりも進めやすくなるでしょう。

狩俣

動画制作って、思ったよりスケジュールが読みにくいですよね……

代表 谷川

そうですね。特に社内確認や素材準備が遅れると、撮影や編集の予定にも影響します。制作フローごとの期間目安や、公開日に間に合わせるコツは事前にチェックしておいてください!

この記事でわかること
  • 動画制作における基本的なスケジュール
  • 動画制作のスケジュール遅延を防ぐコツ

\かんたん30秒/

目次

動画制作の全体フロー

公開日やイベント日から逆算するには、工程表で各作業と確認日を並べて把握する必要があります。ここからは、制作期間を考える前に押さえたい全体像について解説します。

動画制作のフェーズ

動画制作の基本的なフローは、企画フェーズ、撮影・素材制作フェーズ、編集・納品フェーズです

まず企画では目的やターゲットを確認し、構成や絵コンテを決めます。撮影・素材制作では実写撮影やデザイン作成を進め、編集・納品では映像編集、ナレーション、MA(音声調整)、修正、書き出しを行います。

各工程で依頼者側の確認が入るため、事前に担当者を決めておくと進行しやすいでしょう。

制作期間の目安

実写動画は、企画から納品まで1〜2カ月程度が目安です。アニメーション動画は、デザイン作成や素材制作、動きの調整に時間がかかるため、2〜3カ月ほどを見込むと社内スケジュールを組みやすくなります。

1カ月以内の短納期も案件によっては可能ですが、企画確認、出演者調整、撮影場所の確保、修正対応を圧縮する必要があります。公開日が決まっている場合は、納品前の確認期間も含めて依頼してみてください。

工程表で確認しておきたい内容

動画制作の工程表では、初回打ち合わせ、企画提出、絵コンテFIX、撮影日、初稿提出、修正締切、納品日を週単位で確認します。

制作会社が工程表を提示するケースが多いですが、依頼者側でも社内確認日や素材提出日を入れた簡易版を作ると進行が安定します。特に展示会やキャンペーン公開が控えている動画では、書き出しや形式確認の時間も必要です。

企画フェーズで決める内容と進め方

企画フェーズでは、ヒアリング、企画・構成案の作成、シナリオ・絵コンテFIXまでを進めます。

この段階で目的や訴求内容が曖昧なままだと、撮影や編集の判断もぶれやすいため、ここからは、依頼前に準備しておきたい企画工程について解説します。

Step1:打ち合わせとヒアリング

最初の打ち合わせとヒアリングでは、動画の目的、ターゲット、予算、スケジュール、配信媒体、希望尺、参考動画などを確認します。

所要期間の目安は1〜3日ほどですが、社内で目的が固まっていない場合は確認に時間がかかります

ブリーフシート、既存資料、サービス紹介資料、ブランドガイドラインを事前に用意すると、制作会社が企画の方向性をつかみやすくなるでしょう。打ち合わせ前に社内の希望をまとめてみてください。

Step2:企画・構成案の作成とレビュー

ヒアリング後は、制作会社が企画書や構成案を作成し、依頼者側が内容を確認します。所要期間の目安は3〜7日ほどで、動画の目的、訴求内容、場面構成、出演者、撮影内容をすり合わせます。

レビュー時に関係者の意見が分かれると修正回数が増え、後ろの工程にも影響します。確認担当者と決裁者を早めに決めておくと、企画の承認まで進みやすいでしょう。

Step3:シナリオ・絵コンテの作成とFIX

次にシナリオと絵コンテを作成します。シナリオではナレーションや会話の内容を、絵コンテでは映像の見え方や場面の流れを確認します。制作会社が案を作成し、依頼者が確認してFIXするまでの所要期間は5〜10日ほどです

ここで承認が遅れると、撮影準備や素材制作に着手できず、後工程にも影響します。絵コンテ確認では、表現の好みだけでなく、情報の正確性や社内ルールとの整合性も見ておくとよいでしょう。

代表 谷川

企画フェーズで一番避けたいのは、“仮OK”のまま撮影や編集へ進んでしまうことです。
承認前には、決裁者や関係部署まで含めて内容を確認しておきましょう。

撮影・素材制作フェーズで発生する準備

撮影・素材制作フェーズでは、実写動画なら撮影準備と本番撮影、アニメーション動画ならデザインFIXと素材作成を進めます。ここからは、撮影や素材制作で依頼者側が確認したい内容について解説します。

実写動画の撮影準備から本番までの流れ

実写動画では、キャスティング、ロケ地選定、撮影許可、機材手配、当日の進行表作成を進めたうえで本番撮影に入ります。所要期間の目安は1〜2週間ほどで、出演者や撮影場所の都合によって変わります

依頼者側は、撮影場所の使用可否、社員出演の承諾、服装や持ち物、撮影できない場所を事前に確認しておきましょう。準備が不足すると撮影延期につながるため、当日の確認担当者も決めておくと安心です。

アニメーション動画のデザイン制作と素材作成の流れ

アニメーション動画では、キャラクター、背景、アイコン、図解、テロップデザインなどのFIXが撮影に近い工程です。所要期間の目安は1〜3週間ほどで、デザインの方向性や修正回数によって変わります。

初期段階で色味、表現トーン、ブランドルールを共有しておくと、修正の往復を減らしやすくなります。素材作成後に大幅なデザイン変更が入ると、動きの調整にも戻りが出るため、FIX前の確認を丁寧に進めるとよいでしょう。

依頼者側で準備しておきたい素材

撮影・素材制作フェーズをスムーズに進めるには、ロゴデータ、商品画像、サービス資料、社員写真、施設写真、過去の動画素材などを早めに共有しておくことが大切です。

アニメーション動画では、図解やテロップに使う数値データの出典も準備しておくと確認が進みやすいでしょう。実写動画では、撮影場所の清掃や掲示物の確認も必ず行ってください。

素材や情報の提出が遅れると、制作会社の作業が止まる時間が発生してしまいます。

編集・納品フェーズで確認すべき作業

Step4以降の編集・納品フェーズでは、映像編集、初稿チェック、ナレーション収録、MA(音声調整)、最終確認、各形式での納品までを進めます。ここからは、納品前に確認しておきたい編集工程について解説します。

Step4:編集・初稿チェックと試写

編集工程では、撮影素材やアニメーション素材を組み合わせ、ラフカットや初稿として試写できる状態にします。所要期間の目安は5〜10日ほどで、動画の尺や素材量によって変わります

依頼者としては、試写時に修正内容へ優先度を付けて伝えておきましょう。好みの問題、事実確認、表記ミス、構成変更を分けてフィードバックすると、制作会社が対応範囲を判断しやすくなります。

Step5:ナレーション収録・MA(音声調整)の進め方

MA(音声調整)では、ナレーション収録、BGM選定、効果音の挿入、音量調整などを行います。所要期間の目安は3〜7日ほどで、声優やナレーター、収録スタジオのスケジュール調整が必要な場合は早めの手配が欠かせません

ナレーション原稿がFIXしていないまま収録へ進むと、再収録費用や納期変更が発生する可能性があります。BGMや効果音は動画の印象に関わるため、利用範囲も確認しておくとよいでしょう。

Step6:最終チェックと各形式での納品

最終チェックでは、映像、音声、テロップ、ロゴ、色味、誤字、権利関係を確認し、カラーグレーディングや最終調整を行います。所要期間の目安は2〜5日ほどで、確認後にMP4やMOVなど指定形式で書き出して納品します

YouTube、SNS、Webサイト、展示会など配信媒体によって推奨フォーマットや画面比率が異なるため、縦型、横型、短尺版が必要な場合は、納品前に用途を伝えてみてください。

代表 谷川

簡単な修正に見えても、ナレーションやテロップを少し変えるだけで尺やBGM、画面のつながりを最初から調整しなければいけないケースもあります
必要な形式や尺違いは、編集に入る前の段階で制作会社に伝えておくのがおすすめです。

動画制作の遅延を防ぐコツ

動画制作のスケジュール管理では、制作会社の進行だけでなく、依頼者側の確認体制や素材準備も納期に関わります。ここからは、制作遅延を防ぐため、依頼者側としてできることを解説します。

承認・フィードバックの遅れ

スケジュール遅延で多いのが、企画案、絵コンテ、初稿動画への承認やフィードバックの遅れです。社内確認者が多い場合、意見が集まるまでに時間がかかり、制作会社が次の工程へ進めなくなります

確認担当者、決裁者、回答期限を事前に決めておき、フィードバックはメールやコメントツールに集約しておくことで、同じ箇所への修正指示が重複するのを防げます。

素材・情報提供の遅延

ロゴデータ、商品画像、出演者情報、撮影許可、サービス資料などの提供が遅れると、企画や編集の進行が止まりやすくなります。

特にアニメーション動画では、正確な情報をもとに図解やテロップを作るため、資料不足が修正増加につながります。

依頼前に必要素材を一覧化し、提出日を決めておくと制作会社も進めやすいでしょう。素材の権利や利用許諾も、公開直前ではなく制作前に確認しておく必要があります。

仕様変更・追加要望の発生

制作途中で動画の目的、尺、配信媒体、訴求内容が変わると、構成や編集を戻す必要が出てスケジュールが延びやすくなります。横型動画の予定からSNS用の縦型動画を追加する場合、画角やテロップ位置の再調整が必要です。

初回ヒアリング時点で、利用媒体や派生動画の有無を伝えておきましょう。社内で追加要望が出た場合、納期、費用、品質への影響を制作会社と確認したうえで判断することが大切です。

動画制作スケジュールに関するよくある質問

ここからは、制作前の疑問について解説します。

YouTube動画の制作依頼はどんな流れですか?

YouTube動画制作の流れは、ヒアリング、企画、構成、撮影、編集、確認、納品という進行が中心です。

YouTube向けでは、動画本体だけでなく、サムネイル、タイトル、概要欄、検索されやすい説明文、チャプター設定まで確認すると公開後の運用がしやすくなります。

採用動画や商品紹介動画の場合、視聴後に問い合わせや応募へ進める導線も併せて設計してみてください

急ぎの動画制作はどのくらいの期間で可能ですか?

急ぎの動画制作は、内容がシンプルで素材がそろっていれば2〜3週間程度で対応できる場合があります。実写動画は撮影日を確保できれば短縮しやすい一方、アニメーション動画はデザインFIXや動きの調整に時間がかかります。

急ぎで依頼する際は、目的、素材、確認者、納品形式を早めに共有する必要があります。短納期では修正回数を絞ることもあるため、事前に合意しておくとよいでしょう。

動画制作の構成やシナリオは誰が作りますか?

動画制作の構成やシナリオは、制作会社がヒアリング内容をもとに作成し、依頼者が承認する流れが多いです。依頼者側で構成案を用意しておくと、期間短縮につながる場合があります。

構成には、目的、ターゲット、訴求内容、見せたい商品やサービス、最後に促したい行動を入れておくと進行しやすくなります。社内で使いたい表現や避けたい表現がある場合も、早めに共有してみてください。

まとめ

動画制作のスケジュールは、企画、撮影・素材制作、編集・納品の3フェーズです。制作期間は実写動画で1〜2カ月、アニメーション動画で2〜3カ月ほどを目安にしつつ、公開日から逆算して確認日や修正期間を確保しておきましょう。

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