この記事の監修者

たにがわ せいま
谷川 誠真
年間1,133本のWEB CMや企業YouTubeを制作する映像制作会社、(株)ZiasPromotionの代表取締役。
技術会社である東京映像ビジネス動画制作センター(株)の代表も兼任。
フリーランスとしてWEBメディアのディレクションや登録者188万人のYouTubeチャンネルの編集ディレクターを経て、現在は映像制作会社と映像技術会社の2社を経営。
テレビCMを検討しているものの、制作費と放映費の違いや、どのくらい前から準備すべきかがわからず迷う担当者もいるでしょう。
テレビCMは多くの視聴者へ一度に届けられる一方、考査申請や放送枠の調整などWeb動画とは違う工程があります。
そこで本記事では、制作前に押さえたい基本、制作の流れ、スケジュール、費用相場、制作会社の選び方を整理します。依頼前の準備やよくある疑問も紹介するので、社内で予算や進行を検討する際の参考にしてください。
狩俣テレビCMって、Web動画より早めに準備したほうがよいと聞きました!



そうですね!テレビCMには放送局や媒体社の考査、放映枠の調整、素材搬入の期限があります。なので制作期間だけでなく、考査や入稿の時間も含めて逆算しておくことが大切です。
- テレビCMの基本と制作の流れ
- テレビCM制作にかかる費用と相場
- テレビCM制作会社の選び方
\かんたん30秒/
テレビCM制作とは
デジタル広告が広がった現在でも、テレビCMにはリーチ規模と媒体としての信頼性があります。ここからは他の動画広告との違いとテレビCMが持つ効果を見ていきます。
テレビCMと他の動画広告の違い
テレビCMとWeb動画広告・SNS広告の大きな違いは、届く人数と視聴される環境です。
| 比較項目 | テレビCM | Web動画広告・SNS広告 |
|---|---|---|
| 視聴環境 | テレビ受像機 | スマートフォン・PC |
| リーチ | 幅広い層へ同時に届きやすい | 媒体利用者へ配信される |
| ターゲティング | 放送エリア・時間帯・番組が主な軸 | 年齢・興味関心などを細かく設定しやすい |
| 主な目的 | 認知拡大・ブランドイメージ向上 | 認知・クリック・購入・問い合わせ |
SNS広告は年齢や興味関心に合わせて細かく配信できますが、接触できる範囲は媒体の利用者に限られます。
一方、テレビCMは1回の放映で幅広い視聴者へ同時に届けられる点が特徴です。また、テレビという媒体への信頼感が、ブランドイメージの向上にもつながります。
テレビCMが持つ効果
テレビCMでは、短期間で認知率や想起率を高めやすいです。番組の前後や時間帯を選んで繰り返し放映することで、視聴者の記憶に残りやすく、購買を検討する場面でブランド名を思い出してもらいやすくなるでしょう。
また、テレビで流れている企業として見られることが安心感につながる場合も少なくありません。さらに、Web広告やSNS施策と組み合わせると、認知から検索、問い合わせまでの流れを作りやすいです。



テレビ離れが進んでいると言われる今でも、テレビCMの影響力は侮れません。Web広告やSNSと組み合わせることで、テレビで見て検索し、問い合わせにつながる流れも作りやすくなります。
テレビCM制作の流れ
ここからは、企画・コンセプト立案、撮影・編集・考査申請、放送枠の買い付けと効果測定までの流れを順番に確認します。
企画・コンセプト立案と目的設定
最初に決めるのは、何のためにテレビCMを放映するのかです。新商品の認知拡大、ブランドイメージの刷新、購買促進など、目的によって表現や訴求内容は変わります。
そのため、ターゲットの属性、視聴習慣、抱えている課題を整理し、伝えるメッセージを絞り込んでください。制作会社へ相談する前に方向性を固めておくと、提案内容を比較しやすく、後工程での修正も減らせます。
撮影・編集・考査申請の工程
企画が固まったら、絵コンテ作成、キャスティング、ロケーション選定を経て撮影へ進みます。撮影後は、映像編集、ナレーション収録、BGM選定、テロップ調整を行い、放映できる形へ仕上げます。
テレビCMでは、映像、テロップ、音声が放送基準に合っているかチェックするため、放送局による考査が実施されます。考査で修正指示が入ると再編集と再申請が発生するので、制作段階から考査を意識して進めてみてください。
放送枠の買い付けと放映・効果測定
考査を通過したCM素材は、放送枠の買い付けとあわせて入稿します。放送枠は、ターゲットがテレビを見やすい時間帯や番組ジャンルを踏まえて選ぶ必要があります。
放映後は視聴率データ、認知率調査、検索数、問い合わせ数などを確認し、出稿の効果を見てください。
放映して終わりではなく、得られた数値を次回の出稿計画やクリエイティブの改善へつなげると、費用対効果を見直しやすいでしょう。
テレビCM制作のスケジュール
テレビCMの制作にかかる期間は、企画立案から放映開始まで2〜3カ月程度です。ただし、考査申請や出演者の調整など短縮しにくい工程もあるため、ここでは標準的なスケジュールと遅れを防ぐための考え方を整理します。
標準的な制作スケジュール
テレビCM制作の標準的なスケジュールは、次のとおりです。
| 工程 | 期間の目安 |
|---|---|
| 企画・コンセプト立案・コンテ作成 | 2〜3週間 |
| キャスティング・ロケ選定などの準備 | 1〜2週間 |
| 撮影 | 1日〜数日 |
| 編集・ナレーション収録・BGM選定 | 2〜3週間 |
| 考査申請・結果待ち | 1〜2週間 |
| 入稿・放送枠の最終調整 | 1週間程度 |
テレビCMの制作では、企画・コンセプト立案とコンテ作成に2〜3週間、キャスティングやロケ選定などの準備に1〜2週間ほどかかるケースがあります。
撮影は1日から数日で終わることが多いものの、編集、ナレーション収録、BGM選定には2〜3週間ほど見ておきたいです。そしてテレビ局への考査申請と結果待ちに1〜2週間、承認後の入稿や放送枠の最終調整に1週間程度かかります。
スケジュール短縮が難しい工程と対策
テレビCM制作で短縮しにくいのは、テレビ局の考査申請です。審査期間は局によって違い、修正指示が入ると再編集と再申請が必要です。
また、タレントやスタジオを使う場合は、外部の予定に左右されます。そのため、放映時期が決まっている場合は早めに制作へ着手し、企画段階で考査に触れそうな表現を確認してください。
テレビCM制作の費用相場
テレビCMの費用は、映像を作る制作費と、テレビ局の放送枠を買う放映費に分けて考える必要があります。ここからは、制作費の内訳、放映費の仕組み、費用を左右する要因を確認していきます。
制作費の内訳
テレビCMの制作費には、企画・演出料、キャスト費、撮影費、映像編集費、CG費、ナレーション費、音楽費などが含まれます。地方局向けのシンプルなCMなら数十万円台から制作できるケースも少なくありません。
ただし、著名タレントを起用し、全国放映を前提にした本格的な制作では、制作費だけで数百万円から数千万円規模になる場合もあります。ただし、費用は企画内容、ロケ地、出演者、CGの有無で大きく変わります。
放映費の仕組みと費用感
放映費は、テレビ局から放送枠を購入するための費用です。放送枠の買い方には、特定番組の前後に流すタイムCMと、時間帯を指定して流すスポットCMがあります。
全国ネットで放映する場合は大きな予算が必要ですが、地方局への出稿なら数十万円程度から始められることもあります。制作費だけでなく放映費まで含めて総予算を組むことが、テレビCM制作で予算をずらさないための基本です。
費用を左右する要因
テレビCM制作の費用は、CMの尺、出演者、撮影規模、表現方法、放映エリアによって変わります。15秒より30秒、30秒より60秒のほうが、撮影や編集、音楽調整の作業が増える傾向があります。
また、著名人を起用するとキャスト費が大きくなりやすく、アニメーションやCGを多く使う場合も費用が上がります。予算を抑えたい場合、地方局への限定出稿、短尺CM、シンプルな撮影内容を検討してみてください。
テレビCM制作会社の選び方
テレビCM制作を依頼する際は、映像の仕上がりだけでなく、考査申請や放送枠への理解があるかも見ておく必要があります。ここでは、制作会社と広告代理店の違い、制作会社を選ぶ際の確認事項を紹介します。
制作会社と広告代理店の違い
映像制作会社は、企画、撮影、編集などのクリエイティブ制作を得意とする依頼先です。映像のクオリティや表現の作り込みを重視したい場合に相談しやすいでしょう。
一方、広告代理店は放送枠の買い付けや出稿手続きまで含めた支援に強みがあります。制作だけを依頼したいのか、放映までまとめて任せたいのかを先に整理すると、依頼先を選びやすいです。



テレビCMで怖いのは、動画自体は完成しているのに、考査や素材規定で止まるケースです。放送局ごとにルールや搬入形式、権利確認があるので、最初からテレビCMの実績がある制作会社や代理店に入ってもらうのが安全です。
依頼先を選ぶ際の確認事項
制作会社を選ぶときは、まずテレビCMの制作実績と考査申請の対応経験を確認してください。放送局ごとに審査の見られ方が違うため、経験が少ない会社では修正対応に時間がかかることがあります。
また、ターゲットや目的に合わせてメッセージを提案できるか、進行状況をこまめに共有してくれるかも見ておきたい点です。さらに、修正回数や追加費用の条件も契約前に確認しましょう。
テレビCM制作の成功事例
テレビCMが認知拡大や問い合わせ増加にどうつながるかは、実際の活用例を見るとイメージしやすいです。ここからは、実際の事例を取り上げ、制作時に参考にしたい進め方を紹介します。
Sansan
Sansanは、法人向け名刺管理サービスという説明が難しい商材を、営業現場のすれ違いを描く短いドラマに落とし込みました。
2013年にテレビCMを始めた後、認知率と問い合わせ数が伸びたと紹介されており、BtoBでもテレビCMが検討のきっかけになった事例といえます。
KDDI au
KDDIのau三太郎シリーズは、桃太郎・浦島太郎・金太郎などのキャラクターを継続して登場させることで、通信サービスの告知を親しみやすい物語に変えています。
実際にCM総合研究所の2023年度銘柄別CM好感度ランキングでは、auが史上初の9年連続No.1を獲得しました※。
新料金やキャンペーンをただ説明するのではなく、見慣れた登場人物の会話に乗せることで、幅広い世代に届きやすくしています。
出典:KDDI公式 「『三太郎』シリーズのauが史上初の9年連続CM好感度No.1を達成」
よくある質問
ここでは、担当者から相談されやすい質問に分けて、実務で確認したい内容を整理します。
テレビCM制作を依頼する際に準備すべきことは何ですか?
依頼前には、広告の目的、ターゲット、予算、放映時期、競合情報を整理しておくと進行しやすいです。何のためにCMを出すのか、誰に届けたいのかが明確だと、制作会社は企画や表現を提案しやすくなります。
また、放映エリアや時期が決まっていれば、放送枠の調整も早く進められます。参考にしたいCMや避けたい表現がある場合も、初回相談で共有してみてください。
CM制作会社と広告代理店、どちらに頼むべきですか?
映像制作だけを依頼したい場合は、CM制作会社や映像制作会社が相談先です。放送枠の買い付けや出稿まで任せたい場合、広告代理店またはワンストップ対応の制作会社が選びやすいでしょう。
なお、広告代理店は放送局との調整や出稿プランに強みがありますが、制作費が高くなるケースもあります。
予算を抑えたい場合は、出稿まで相談できる制作会社に窓口をまとめる方法もあるので、目的と予算に合わせて比較してください。
まとめ
テレビCMの制作を成功させるには、流れの把握・費用の理解・信頼できる制作会社の選定という三つのポイントが欠かせません。目的とターゲットを明確にした上で、早めに動き出すことが成果につながるCMを作るコツです。
テレビCMと一緒にWeb広告の展開を検討している方は、ぜひ株式会社ZiasPromotion(ジアスプロモーション)にご相談ください。
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